新潟大学 自然史のパッセージ
新潟県の地質
 新潟県の地質をおおまかにみると,日本列島の土台を作っている地質体と,それらをおおっているより新しい地質のふたつに大別できます.地質年代との関係でみると,土台をつくっている地質体は古生代・中生代で,おおっている地層は新生代であるといえます.

 今回,紹介している化石を産出する地層についていえば,奥只見と青海が古生代,佐渡が新生代ということになります(右図).古生代や中生代の地質体は,日本列島がアジア大陸の東端で成長していく過程を記録しています.そのなかには,当時のアジア大陸から遠く離れた海洋で形成された地層も含まれています.新生代の地層・岩石は,アジア大陸から離れ,日本が現在のような列島となっていく様子を伝えています.

 新潟県内には古生代から新生代にまでわたる,いろいろな年代の,さまざまな形成過程をへてきた地層・岩石が含まれ,日本列島の縮図ともいえます.