新潟大学 自然史のパッセージ
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縫合線
Suture Line
アンモナイトの縫合線
Metaplacenticeras subtilistriatum の縫合線。北海道遠別町産。白亜紀。
脊椎動物の骨の動かない接合部や、アンモナイトオウムガイの外殻と隔壁の接合部は、縫い合わせたような模様に見えるため、「縫合線」と呼ばれます。

 脊椎動物では成長とともに骨格が形成されてゆき、縫合線の特徴も年齢とともに変化します。そのため、縫合線の特徴は脊椎動物の骨格から年齢を推定する材料となることがあります。犯罪捜査で白骨化した遺体から年齢がわかるのも縫合線のおかげです。

 一方、アンモナイトの縫合線は主として分類に用いられます。殻口側に伸びた部分を山、その反対を谷といい、複雑なものでは山と谷の間にさらに入り組んだ模様を描きます。一般に古いものでは単純な模様をなし、時代を経るにしたがって複雑な模様を描くようになります。この模様が菊の葉に似ていることからアンモナイト化石は別名「菊石」とも呼ばれます。
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