新潟大学 自然史のパッセージ
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佐渡島の新生代化石
-湖の時代から海の時代へ-
80万年前の佐渡:沢根(沢根層)
 真野湾に面する沢根には,海岸の崖が連続して見られ,ほぼ水平に重なった泥,砂,礫からなる地層がよく露出しています.これまでの地質調査によって,80万年よりも若い時期に形成された地層であることがわかっています.これは,新潟地域の陸域に露出する海で形成された地層としては,最も若いもののひとつといえます.佐渡島を含めて新潟地域は地殻変動が活発なため,ごく最近まで海に堆積していた地層がすでに隆起し,陸に顔をだしているのです.

 沢根の崖からは化石が多産し,日本海沿岸地域の地質学・古生物学の研究にとって重要な地点であるといえます.これまでに二枚貝,巻貝,腕足類などの化石についての研究がなされています.

 沢根の崖から産出するのは,肉眼で確認できる大型化石だけではありません.顕微鏡で観察するサイズの微化石も数多く産出します.
2000万年前の佐渡:関 | 1500万年前の佐渡:平根崎 | 80万年前の佐渡:沢根