新潟大学 自然史のパッセージ
微化石
Microfossils
微化石とは、研究に顕微鏡を使用しなければならないような小さな化石のことで、多くは数mm以下の大きさです。一般に大型化石と比べ、少ない試料から大量の標本を得ることが特徴です。有孔虫、放散虫珪藻などの単細胞からなる微生物だけでなく、花粉、胞子、海綿骨針のようにより大きな生物でも化石に残りやすい小さい部分があれば微化石と呼ばれます。
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 微化石は様々な情報をもっています。例えば、多くの微化石は短期間で形態や種が変化したり広範囲に分布していたので、その時代がいつ頃なのかを知ることができます。このような化石を示準化石といいます。また、有孔虫や珪藻などは種によって生息していた水温や塩分が異なるので、当時の環境(古環境)がどのようであったか知ることができます。このような化石を示相化石といいます。例えば、有孔虫の殻に含まれる酸素同位体を用いて当時の地球が暖かかったのか、寒かったかのかということを調べることができます。そうした研究により、地球はこれまでに氷河期と間氷期(氷河の発達してない期間)が繰り返し起こっていた時期が何度かあったことがわかっています。
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